『おおきなクルマ』 [ニュージーランド]
(※過去の出来事を書いています)
英語圏である異国の地で生活し出して早8ヶ月
私は、60近くになる男の人(コリンさん)ひとりでやってる山のてっぺんの農場に、住み込みで働いていた。
羊も牛も鶏も、数えることが困難なほど、広大な敷地内にうじゃーーーーーーーーーーーていた
入り組んだ地形になってて、山のふもとは海で、ビーチが4つあるところだった。
ある日、
コリンさんは山をおりて町へ出かけていて、私は家の中でマターリしてた時のこと、
来客があった。
ドアをダンダンダン!!とたたかれ、
「なんですか?」
と出て行くと、
年配の女性がいて、早口で
『あなたここの人ここらへん全部あなたのとこの山でしょ
ここから下のビーチに行ったところの駐車場に、
大きな車が横倒しになってたわ
ちょうど山登って来る時に見えたの
あなた、今すぐ下に見に行ったほうがいいわ』
と言うではないか
いやぁぁぁぁぁぁなになに何事よーーーー
車が
えぇぇぇ中に乗ってるはずの人はどこよー
まさか中に閉じ込められたまんま
はスリップ?単身事故?
どうしよどうしよどうしよもういやああああああああああ
私は、本当にパニックになってた。
だって、車の免許とか持ってもおらんし、車を運転したこともないし、
そのビーチに行くまで、歩いても30分以上はかかるんよ
でも知ってしまった以上その事態を放っておくわけにはいかんやんかーーー
でも待って行ったところで、私どうすればいいと
中の人が怪我しとったりさしたら、どうすればいいとよー
でもとにかく一刻も早く行かんば、どうしようもできん
………と、いうことで、ワタクシ、いくみは、
いっつもコリンさんの運転するバギーの後ろに乗ってたので、見よう見真似で、四輪バイクを運転することに挑戦したのです
だいたい当時は【ギア】すら何なのかも知らなかった私。
簡単にエンジンがかかり、右手の親指でボタンを押すとジョジョに進んでった。
ちんたらちんたらくねくねくねくね禿げ山を降りていくが、一向に車は見えん
ようやくビーチが見下ろせるとこまで走ってきたが、駐車場に車は見当たらんかったんよ
「おかしいなあここのビーチなはずっちゃけどなあもういっこ山越えてった先のビーチかいなあ…そこまで運転してくのもう嫌よ」
「…とりあえず下りてって、山越えて次のビーチに行ってみるしかない」
と思って、下って行き、駐車場を通りすぎようとしたその時。
ある光景が目に入ってきた。
バギーを砂利道の脇に止めた。
駐車場のほうを見た。
いくみの思考は一時停止。
私は、知った。
気づくまで、数秒か、数十秒か、どんくらいかかったかわからん。
でも、分かってしまった。
自分の英語力の低さに。
駐車場には、年配の女性が言う、横たわっているものがあった。
彼女は、嘘をついてはいない。
ただ、
くそでかい牛が横たわっていた
どうやら生きてはいるみたいで、泥沼にはまり転んで、お腹まわりが大きすぎて起き上がりきれないままのようだ。
子どもがお腹にいるのか!?
どのくらいの時間、横たわってもがき続けていたか分からないが、女性が知らせてくれたからは30分はたっていた。
蹴られやしないかとおそるおそる近づいていくと、
敵が来たとびっくりした反応でもがきもがきもがき、
そしてうまいこと立ち上がって、駆け出して行った
なんだよ、心配かけさせやがって。
なんだよ、私、ショックじゃんかよう。
8ヶ月だよ8ヶ月。
なのにさ、
【car】と【cow】を聞き間違えるなんて。
英語圏である異国の地で生活し出して早8ヶ月
私は、60近くになる男の人(コリンさん)ひとりでやってる山のてっぺんの農場に、住み込みで働いていた。
羊も牛も鶏も、数えることが困難なほど、広大な敷地内にうじゃーーーーーーーーーーーていた
入り組んだ地形になってて、山のふもとは海で、ビーチが4つあるところだった。
ある日、
コリンさんは山をおりて町へ出かけていて、私は家の中でマターリしてた時のこと、
来客があった。
ドアをダンダンダン!!とたたかれ、
「なんですか?」
と出て行くと、
年配の女性がいて、早口で
『あなたここの人ここらへん全部あなたのとこの山でしょ
ここから下のビーチに行ったところの駐車場に、
大きな車が横倒しになってたわ
ちょうど山登って来る時に見えたの
あなた、今すぐ下に見に行ったほうがいいわ』
と言うではないか
いやぁぁぁぁぁぁなになに何事よーーーー
車が
えぇぇぇ中に乗ってるはずの人はどこよー
まさか中に閉じ込められたまんま
はスリップ?単身事故?
どうしよどうしよどうしよもういやああああああああああ
私は、本当にパニックになってた。
だって、車の免許とか持ってもおらんし、車を運転したこともないし、
そのビーチに行くまで、歩いても30分以上はかかるんよ
でも知ってしまった以上その事態を放っておくわけにはいかんやんかーーー
でも待って行ったところで、私どうすればいいと
中の人が怪我しとったりさしたら、どうすればいいとよー
でもとにかく一刻も早く行かんば、どうしようもできん
………と、いうことで、ワタクシ、いくみは、
いっつもコリンさんの運転するバギーの後ろに乗ってたので、見よう見真似で、四輪バイクを運転することに挑戦したのです
だいたい当時は【ギア】すら何なのかも知らなかった私。
簡単にエンジンがかかり、右手の親指でボタンを押すとジョジョに進んでった。
ちんたらちんたらくねくねくねくね禿げ山を降りていくが、一向に車は見えん
ようやくビーチが見下ろせるとこまで走ってきたが、駐車場に車は見当たらんかったんよ
「おかしいなあここのビーチなはずっちゃけどなあもういっこ山越えてった先のビーチかいなあ…そこまで運転してくのもう嫌よ」
「…とりあえず下りてって、山越えて次のビーチに行ってみるしかない」
と思って、下って行き、駐車場を通りすぎようとしたその時。
ある光景が目に入ってきた。
バギーを砂利道の脇に止めた。
駐車場のほうを見た。
いくみの思考は一時停止。
私は、知った。
気づくまで、数秒か、数十秒か、どんくらいかかったかわからん。
でも、分かってしまった。
自分の英語力の低さに。
駐車場には、年配の女性が言う、横たわっているものがあった。
彼女は、嘘をついてはいない。
ただ、
くそでかい牛が横たわっていた
どうやら生きてはいるみたいで、泥沼にはまり転んで、お腹まわりが大きすぎて起き上がりきれないままのようだ。
子どもがお腹にいるのか!?
どのくらいの時間、横たわってもがき続けていたか分からないが、女性が知らせてくれたからは30分はたっていた。
蹴られやしないかとおそるおそる近づいていくと、
敵が来たとびっくりした反応でもがきもがきもがき、
そしてうまいこと立ち上がって、駆け出して行った
なんだよ、心配かけさせやがって。
なんだよ、私、ショックじゃんかよう。
8ヶ月だよ8ヶ月。
なのにさ、
【car】と【cow】を聞き間違えるなんて。
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